AWS Summit Tokyo 2015 2日目【EA-08】
AWS Summit Tokyo 2015の2日目に参加した。
下記セミナーに参加したので、まとめ・感想文を書いておく。
※正確な情報・見解は後日公開される(であろう)公式資料や資料作成者のスライド等を参照のこと。
[EA-08: Enterprise Advance]AWS と NGN(フレッツ・キャスト)によるハイブリット・ネットワークのメリット ~高速映像配信・教育 PF 事例~
http://www.awssummit.tokyo/session.html#EA-08
【講演概要】
AWS上のサービスをNGN(フレッツ・キャスト)という専用線を使用し、インターネットを介さずに利用するサービスの内容紹介および事例紹介
※6/5付けでサービス試用開始されている。
「プレスリリース」
「フレッツ・キャスト」経由のAWSダイレクト接続検証環境の提供開始について〜パブリッククラウドとの連携強化に向けた取り組み〜 | お知らせ・報道発表 | 企業情報 | NTT東日本
【講演内容】
1.何故、AWSを選んだのか
・新サービス立ち上げにあたって、重視したのは「コスト」「サービス」「フレキシビリティ」の3点
→以前は「サーバ設備」や「ネットワーク」という点を重視していた。
・増え続ける動画トラフィックに柔軟に対応したい、という思いがあった。
インターネットに占める動画トラフィック量は、2013年~2018年で倍になる、と予測されている。
動画トラフィックの大部分はIPビデオ*1が占めており、今後もこの傾向は続くとみられる。
・AWSに限らず、パブリッククラウドの選定に当たって最も重要視したのは「セキュリティ」だった。
→NTT東のお客様と社内の双方から求められた為。結果としては各種AWSのサービスの組み合わせにより担保できた。
2.フレッツ・キャストの紹介
・ISPを介さずに、AWSのNWからNTT東日本のNWを通って利用者がサービスを利用することを可能とする。
・全FTTHユーザのうち、7割がNTT西・東を利用している。
・以下の3点を売りとして挙げていた。
①速度 :通信キャリアのVPNより安価で高速
②セキュリティ:回線認証(※IPSecでない)
③品質 :クローズドなNW。24時間365日対応可能。
・4KのVoDが可能となる。
→「ひかりTV 4K」等
3.サービス事例
・サービス適用例として「映像配信」「ICT教育」を挙げていた。
①映像配信
・会場と配信サーバをNGNで結び、配信はNGNかインターネット経由で行う。
→現在は映像データをバイク便で運んでいるが、回線に置き換えられる。
・課題:IPv6
AmazonVPC内ではインターナルでIPv6のアドレスを割り当てることができない点が課題。
→リバプロを立てることで解決したとのこと。IPv6のアドレスの割り当て先としてELBを使用しなかった理由としては、セキュリティ面の都合??
[参考]http://srad.jp/~ozuma/journal/591374/
http://d.hatena.ne.jp/rx7/20130925/p1
②ICT教育
・ICTパッケージとして提供する。学校・学習塾がターゲット。
→インフラから学習アプリの導入~運用まで提供する。
「反転学習」*2にも使用できるとのこと。
・公教育の分野のため、個人情報の取り扱いに対する要望が強い。
●苦労した点
・有識者が少なかったこと
→書籍の情報や「ドコモ・クラウドパッケージ」を活用した。
●良かった点
・IaaS部のセキュリティは外部に協力を仰いだ。(ex.スカイアーチ社)
・サーバ構成を頻繁に変更することができた。
→50~60?回は構成を変更したとのこと。
*1:IP(インターネットプロトコル)ネットワーク経由で配信する動画コンテンツを指す